将軍家光目安箱 その一

ninngyousasiti


三代将軍家光さまは目安箱を設置して(うそ。ほんとは八代)、人々の相談に乗ってくれるそうな。今日も、こんな相談が。
彦左衛門「上様、今日の相談は東京都にお住まいの、春日 かすが 部一 ぶいち殿でござる」
家光「おお、乳母殿と同じ名ではないか」
ボギー「いや俺はカスカベ」
彦左「余計なことを申すでない。相談はなんじゃ」
ボギー「いやあの、今度職場で運動会があるんで、俺、二人三脚に出ろって言われて、ほんとは走るの苦手なんで出たくないんすけど仕方ないんで、同期を誘ったんすよ」
彦左「根性の無い奴じゃのう。」
ボギー「う。ま、とにかく誘ったら、そいつ「俺は片肺だから走れない」なんて言いやがって断られちまったんです。でも、俺が転勤してきてからそんな話いっぺんも聞いたことないし、第一、俺が来る前の事件でロッキー山脈に登ったって聞いてるのに、そんなはずないっすよ。ほんとは俺のこと嫌いで、それでそんなこと言って断ったんじゃないかと思って悩んでるんすよ」
家光「そんなことか。それなら心配はいらぬ。その同期とやらに、心配するな、もう治っておると教えてやるがよかろう。」
ボギー「治ってる?片肺が?」
家光「そうじゃ。お前は知らぬかもしれぬが、その男、犯人に脅されて、丸一日走り続けていたことがあるのだ。二人三脚くらい屁の河童であろう」
彦左「上様、どこでそのような下世話な言い回しを」
ボギー「なんだかよくわからんけど、とにかく言ってみます!ありがとうございました!」
嬉しげに帰っていくボギーの後姿を見ながら、
彦左「はて、上様。片肺が治るなどということがありますかな」
家光「ないな。」
彦左「は?それでは断るための嘘なので?」
家光「いや本当だが、何故かあの男、走れるのだ。だが片肺だと信じ込んでいるから、走れないと本人は思っている。走れるのに走れない。それなら「治った」と思えば気楽に走れるであろう。病は気からと言うからのう」
彦左「さすが上様。しかし、もし断るための方便だったら」
家光「それなら喧嘩になるであろう」
彦左「それはまずいのでは」
家光「嫌われているならはっきりする。少なくともあの春日とかいう男、嫌われているかも、などと悩まなくともよいわけだ。悩みを解決するのが目安箱の身上である」
彦左「上様、お見事でございます」



- あ と が き -

突然ですが、今朝の夢はすごかったざます。上様が、なぜかお白州でボギーをしかってました(笑)。お白州、つまり遠山の金さんみたいなことしてたわけですな。それが頭から離れず、ついこんなネタを、、、。


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