風邪の秋から

さしち


ふう、まだまだ暑いっすねえ。
午後のひととき、自分が茶屋でほけーとしていると、黒いソアラが目の前に止まりました。
さしち「らっしゃいましー」
西條「おう。ねぎみそラーメン二つ!」
は?ここはラーメン屋じゃありまへんで、と言いたいとこですが、西條さんの迫力に押されて何も言えませんがな。
一緒に降りてきた原さんも驚いたように西條さんを見てるし。
西條「さしち、ジプシーの顔見て何か感じないか?」
そんな、テレちゃって、まともになんか見れませんよう。
さしち「はあ、相変わらず麗しいお顔で(照)」
西條「んなこと言ってんじゃない!顔色が悪いって言ってんだよ。ジプシー、お前風邪ひいたろ。俺の目はごまかせないぞ。」
原「平気ですよ。」
西條「平気なもんか。風邪はひく前にやっつけるに限るんだ。お前、大体、自分の体にかまわなすぎだ。医学部卒のドック刑事の言うこと聞きなさい。お前幸せもんだぞ、ドックさまがホームドクターなんて。」
原「ああ。それ最近気づきました。ずっと、ドッグ(犬)だと思ってたんですけど」
西條「。。。。。。」
さしち「西條さん、目が点になってまっせ。しっかりー!」
西條「うううう」
さしち「いやしかし、どうりで。どうも原さん「ドッグ」って呼んでるなあ、と思ってたんすよ。」
西條「気づいてたんなら、教えろよ!ラーメン早くしろ!」
さしち「はいはい」
原「いりませんよ。第一、ここはラーメン屋じゃありません」
さしち「へい、お待ち!ねぎみそ二丁!」
原「なんで出てくるんだ!」
さしち「原さんのためならラーメンだろうが、そばかきだろうが作りまっせー」
西條「よし、さらにこのニンニクを山盛り乗せてっと」
おろしニンニクの香りがプーンと漂いますなあ。
原「う。ニンニク好きじゃありません。」
さしち「そらあきまへんで。ニンニク食べてりゃ結核にならないんすよ。自分はどれだけ沖田さんに差し入れしたかったことかあー」
西條「誰だよ、沖田って。ジプシー、つべこべ言わずに食べろ。これ食べて汗出せば風邪なんか尻尾巻いて逃げ出すこと請け合いだ。食べないと、どんどんニンニク足してやるぞー」
こうなりゃヤケだと思ったのか黙って箸をとる原さん。
西條さんに見張られて、いや見守られてラーメンをすする原さんはかわいかったっす。

さて、それから二日後。
また店の前にソアラが、と思いきや原さんです。
原「お茶もらえるかな。」
さしち「いらっしゃいまし!あり、西條さんは一緒じゃないんすか」
原「ドックは当分内勤。」
さしち「は?なんでまた」
原「ひどい風邪ひいて、声も満足に出ない」
さしち「ありゃりゃー。西條さんの方がひいてりゃ世話ないすねえ。原さんはあれから大丈夫だったんすか」
原「ああ。人にうつすと直るって本当かもな」
うわ。原さん、その微笑み、ブラックでっせー。
おいたわしや西條さん。医者の不養生って言いますからねえ。
かっこいい後ろ姿を見送りながら、自分は思いました。
今夜、西條さんに差し入れのねぎみそラーメン出前しようって。




- あ と が き -

久々のがこんなんですいません〜


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